圧倒的に深煎りコーヒーが支持される鹿児島。
また深煎りとか意識しているわけでなく、コーヒーといえば『苦い』というずっと昔から埋め込まれた記憶。
甘みのある高品質なコーヒー豆でも、苦くなるまで煎ったものでないとコーヒーとは認めてもらえないのです。
昭和のフォークソング時代、純喫茶で流行った『苦い珈琲』。
それらの遺伝子や周囲の影響で、また、『コクの深煎り』とかコンビニなどが宣伝するので、苦いのがコーヒーと思っている方は圧倒的です。
その超保守である鹿児島で、スペシャルティコーヒーを売ろうとはなかなかの挑戦ですが、それでもわたしたちはメゲません。
そもそも『スペシャルティコーヒー』をご存じでしょうか?
スペシャルティコーヒーとは、一言でいえば『厳しい基準を満たす最高品質のコーヒー豆』。コーヒーの世界格付けではTOPに位置します。
対するは『コモディティ(日用品)コーヒー』で、スーパーや大手コーヒーチェーン店などで扱うコーヒー豆。『こだわりの』とか『厳選された』など書いてあっても、まったくの別格です。そして目にするコーヒーのほとんどはコモディティコーヒーです。
スペシャルティコーヒー
真の目的
2015年くらいから、大きな潮流となったスペシャルティコーヒー。
スペシャルティコーヒーの最高品質は最大の魅力ですが、本質は、『SDG's』や『サスティナブル』の前身ともいえるコーヒー業界の革新でした。
コーヒーが飲まれるようになったのは17世紀ごろ。
世界的な普及に伴い、しだいに質より量が求められ、大量生産大量消費の時代が長く続きました。薄利多売のあおりは、最も生産者にしわ寄せがいきます。
結果、対価が見合わない仕事なんて誰もやりたがりません。
そのような状況が危惧され『コーヒー生産者を守り、コーヒーの品質を上げていくことが、消費者のためにもなりコーヒーの未来をつくる』と、アメリカでスペシャルティコーヒー協会が設立されたのは1982年のことです。
品質を大切にし、すぐれたコーヒーには適正な価格をつけ、安定した生産を実現させ、何よりも搾取の対象であった生産者への還元を目的としています。
日本では2003年に日本スペシャルティ協会が設立。
世界のスペシャルティコーヒー流通は1割ほどしかなく、かの有名なコーヒーチェーン店もシアトル系を宣伝しながらコモディティコーヒーです。しかし、世界的な潮流は間違いなく『持続可能な社会』へ流れており、コーヒーも例外ではありません。
とある日、ゲストから勇気がわく言葉をいただきました。
『砂糖の甘さに抵抗が出てきて、コーヒー豆本来の甘みが出る煎り方や抽出に興味があります。最近ではスペシャルティコーヒでないと飲めなくなりました。』
addCoffeeはスペシャルティコーヒー100%です。
生活日常品から、本物の嗜好品の世界へ。
生産者が丹精込めた高品質なコーヒー豆のポテンシャルを余すことなく皆様にお届けできるよう、日々、技術の研鑽に励んでいます。
カフェのメインは『コーヒー』です。
スペシャルティコーヒーといえば、コーヒースタンドやコーヒーを専門とするカフェをイメージします。
とはいえ、
それだけでは企業規模を拡大できるほどのパワーは生み出せません。
そして大手チェーン以外で、定番の食事メニューを提供していない人気カフェは『皆無』といっても過言ではありません。
料理は、ゲストから支持を集めれば集めるほど、他のビバレッジなどもレベルの高い仕事が可能となる一番の要です。
ランチやディナーは、企業拡大の重要なポジションです。
新商品開発など、積極的に行いたい調理師を求めます。
addCoffee の人気ナンバーワンは『カヌレ』です。
カヌレが流行っていますが、他の流行菓子みたいに短命ではないようです。
addCoffee で2021年から販売を始めて、発売当初から未だ売上比で1位が揺るぎません。
addCoffee は、手間はかかりますが『銅型』と『蜜蝋』で伝統的な製法にこだわります。
量産までは大変な苦労がありました。
難易度の高い菓子です。
焼成のストライクゾーンを広げるには、カヌレ型をテフロンやシリコンに変えればいいのですが、あくまで伝統的な製法にこだわるところが、ゲストの支持をいただいていると考えます。
大体のパティスリーはカヌレ製造を嫌がります。
窯(オーブン)を1時間以上も占領したうえ、高温で焼くため光熱費を消費します。さらには、窯にこびりつく蜜蝋の処理がこれまた面倒です。
食品卸業者の話、
『蜜蝋』は特殊なルートなのでどこのパティスリーが『蜜蝋』を使っているとわかるそうで、鹿児島には10件もないそうです。
この供給のバランスが人気を短命にしない理由でしょうか。
addCoffee ではカヌレ以外にも、スイーツをたくさん並べたいと考えます。
せっかく足を運んでいただくわけですから、マンネリだけは避け、どんどん新たなスイーツに挑戦したいですね。
自分の創作した菓子をショーケースに並べたいとか、新商品開発などにワクワクするスタッフ募集します。